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小说:『以世界的未来为目标』后篇

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月下_Sama

序章|『以世界的未来为目标』后篇

前言
皇历2018年。巴别塔倒塌的那一天,Zero复活了。宗贺白马为了夺回日本,再次以黑色骑士团的一员参与新的作战!
我厌恶战争。
战争摧毁一切,夺走一切。
家园、家人、珍贵的东西。

「喂,你听说了吗?据说Zero终于被处决了。」
「Zero?怎么可能……」
「新的总督不是来了嘛?叫卡拉莱斯[1]的那个家伙。他正式宣布的。」
「Zero……」
「喂,你们几个!别偷懒!赶紧干活!」

皇历2018年。
黑色叛乱失败后的一年左右,日本人的处境发生了巨大的变化。由于反抗不列颠尼亚,日本被降格为矫正区[2],受到了更加严厉的压迫和控制。

「说什么Zero死了,那根本不可能。这一切不可能就这样结束…………」  
「我也不相信。那家伙一定会夺回日本的。」  
「没错。夺回日本是我们的梦想。」  
「如果是Zero,一定能实现这个梦想。」

不列颠尼亚宣布,Zero被捕并已被处决,但大多数日本人并不相信。或者说,更准确地讲,他们无法相信。曾经Zero所展现的“夺回日本”的梦想,是那样真实,那样成为人们心中的支柱。  

“Zero没有死。或者说,他绝不能死。”

我也是其中之一。但我希望Zero存活的理由已经从单纯的想要夺回曾经的日本,变成了另一个原因。我与结之间有了新的生命。

“欢迎回来,白马,工作辛苦了。”
“我回来了,结,还有……”

明日菜。
为了这孩子,我想夺回日本。我想让这个孩子能在笑容种生活的世界。强烈的祈愿着。
然后,那个愿望似乎传达了神明那里。

“我是 Zero。日本人啊,我回来了。”


皇历2018年。巴别塔倒塌的那一天,Zero复活了。虽然我们无法得知他与当初引发黑色叛乱的Zero是否为同一个人,但许多日本人对他的复活感到惊讶于欢喜。


“听着,不列颠尼亚。拥有力量的人,睁开眼睛吧。
我很悲伤。战争与歧视。
强者的恶意肆无忌惮。
悲剧与喜剧错误的轮番上映。
世界没有丝毫改变。
所以,我必须复活。
只要强者还在欺凌弱者,我就会一直抗争。
我会战斗,与所有行使错误力量的人们战斗。
因此,我在此再次宣布“合众国日本”的建国!
无论种族、主义、宗教,
成为国民的条件只有一个。
行使正义!”


复活后的Zero如同他所言开始与不列颠尼亚战斗,再度赢得了大量日本人的支持。然而,Zero与黑色骑士团之间却矗立起一道巨大壁垒。新的总督娜娜莉·vi·不列颠尼亚提倡建立“行政特区日本”。没错,正是曾有尤菲米亚推行的计划。

“呼……呼……”
“噗。明日菜睡得真幸福啊。”
“呐,白马。你想回到黑色骑士团吧?”
“……的确,Zero复活后,我也有想帮助他的冲动。但现在我也有必须守护的东西。结,你和明日菜……”
“白马……”


如果行政特区日本成为现实,日本人将会在一定程度上获得自治,反抗不列颠尼亚的理由将会丧失。届时,Zero和黑色骑士团将会失去存在的意义。因此,Zero采取了一个奇策。


“白马,行政特区的事我听说了,还有那个计划……”
“那又怎么样。我对你们……”
“这是,Zero的……”
“我已经做的很像样了。这样你就能参与了吧?”
“参与?……如果参与这个作战,接下来一段时间……”
“我知道。但是,不能带着刚出生的明日菜一起去。所以,你一个人去吧。为了我们把日本夺回来。”
“结……。我明白了。那我去了。”


在行政特区日本的典礼上,进行了一场装扮成Zero的逃亡。Zero通过让百万日本人装扮成Zero,并在不列颠尼亚的保证下将Zero流放国外,合法的逃到中华联邦。


“结、明日菜。我一定会回来夺回日本的。”

来到中华联邦后,Zero与其他反对不列颠尼亚的国家建立了合作关系,最终成立了世界上最大的联合国家——超合集国。超合集国放弃了拥有武力的权利,将安全保障委托给军事组织黑色骑士团,并通过了只有最高评议会的决议才能使用军事力量的决议。

“在超合集国,仅由最高评议会的讨论结果行使军事力量。”
“那么,由我合理使用来提出第一个议题。我们合众国日本的国土,一直被他国蹂躏,受到不当的占领。我请求派遣黑色骑士团。赞成的人,请起立。”
“多数赞成。”
“所以,超合集国决议-第一号,要求黑色骑士团解放日本。”


在超合集国决议-第一号的委托下,黑色骑士团开始向日本进军。看到决战来临的不列颠尼亚第二皇子修奈泽尔决定投入帝国最强的骑士——圆桌骑士[3]的5名圆桌骑士一同出征。日本变成了超合集国与神圣不列颠尼亚帝国的决战之地。


“这次,我一定会夺回日本!为了结和明日菜!”
“白马,快看那边!有什么东西在发光!”
“那道光很不寻常。大家快离开那道光”

然而,结束决战的并不是某一方的胜利,而是不列颠尼亚开发的新型战术兵器“芙蕾雅”被使用了。


“那道光……吞噬了东京租界……”


成为了第七圆桌骑士的枢木朱雀发射的芙蕾雅将敌我双方吞噬,造成了巨大的损害,战斗不得不中断。


“白马!”
"结!明日菜!太好了,幸好你们没事……”
“租界被摧毁了,但隔离区没事。”
“太好了,真是太好了……”


芙蕾雅所带来的混乱过了一个月后,事态迎来了急剧变化。一个自称杀死了不列颠尼亚皇帝查尔斯的少年出现在了帝都潘德拉贡。


“我就是神圣不列颠尼亚帝国第99代皇帝,鲁路修·vi·不列颠尼亚。”


坐在御座上的少年鲁路修对着聚在一起的皇族们宣布,让他们承认自己为新皇帝。显然,皇族们对这个荒谬的说法根本不相信,打算让卫兵制止他。然而,另一位少年却出现并阻止了他们。


“我来介绍一下,这位是我的骑士,枢木朱雀。他将作为超越圆桌骑士的圆桌骑士而存在,授予第零圆桌的称号。”


是枢木朱雀。他是日本国最后一位首相的儿子,最终晋升为不列颠尼亚最强的骑士——圆桌骑士的男人。


“承认我吧!”


失踪已久的原第11皇子鲁路修·vi·不列颠尼亚,宣布了杀死查尔斯的自己即位为新皇帝,带领着枢木朱雀开始着手掌控整个世界。首先,将超合集国的首脑们作为人质,并计划控制搭载芙蕾雅的达摩克里斯空中要塞……似乎是这样。之所以说“似乎”,是因为我对这些事情的记忆并不清晰。

为了从鲁路修手中夺回超合集国的首脑们,黑色骑士团与鲁路修敌对的修奈泽尔结成了联盟。那场战斗极其激烈。在反复的攻防战中,黑色骑士团逐渐把鲁路修的军队比如绝境。但这这一切却成为了悲剧的导火索。鲁路修爆破了富士山的樱石矿,导致富士山喷发。那场喷发给黑色骑士团带来了足以毁灭的打击。更糟糕的是,这场灾难波及到了结和明日菜等人疏散的村子……


“不可能……怎么会……”


我厌恶战争。


“结——!明日菜——!”


战争摧毁一切,夺走一切。
家园、家人、珍贵的东西。
我也曾因两次战争中失去了一切。


“结……明日菜……不可能,这不是真的……”


第一次是在13岁时,我失去了家乡和家人。第二次是八年后,这一次我失去了心爱的妻子和女儿。


“我……我……”


我失去了一切。


“啊啊啊啊啊!”


之后的事情我不太记得了。不知不觉间战争结束了,世界恢复了和平。对于我这个已经失去一切的人来说,世界的一切已经不再重要。


“终于找到你了,宗贺白马。”


当我回过神时,“姬”——皇神乐耶正站在我阴暗房间的门前。


“我需要你的力量。”
“我的……不,我没有任何力量……”
“不,你有。所以我才来找你。”
“过誉了。”
“宗贺白马。你能结束战争吗?”
“……我做不到。如果能做到,我就不至于失去一切。”
“是啊,结束战争确实非常困难。战争带来的是仇恨,而仇恨会引发更多的仇恨。这种仇恨的连锁是难以切断的。但是,可以预防战争的发生。”
“……”
“白马。你虽然没有结束战争的力量,但你有预防战争的力量。”
“预防战争……”
“嗯。你厌恶战争,作为宗贺第52代宗主,你一定能做到……说起来,你当时的回答我还没有听到。”
“当时……是关于是否继承宗贺的志向吗?”
“是的。”
“神乐耶大人,能否请教你两个问题?”
“当然,任何问题都可以。”
“第一个问题。世界上是否仍然有人希望进行战争?”
“遗憾的是,的确有。前不久世界人道援助组织的名誉顾问——娜娜莉小姐和她的护卫Zero被吉尔库斯坦绑架了。世界上依然有些人的生活只能依靠战争,也有些人利用这些人谋取利益。”
“是吗……那么第二个问题。”
“以我的力量,能否拯救一些孩子?”
“当然可以。”
“那么,答案只有一个。”
“神乐耶大人,我愿意为您效力。作为宗贺第52代宗主。”
“谢谢你。欢迎加入特殊机构‘十六夜’。”


我已经无法让结和明日菜幸福,无法与她们一起过上快乐生活了。但是,如果我能拯救那些因战争或暴力而丧命的孩子们,能让他们过上快乐的生活,那么或许这就是我继续活着的意义了。即使在这个没有结和明日菜的未来。


                                    序章后篇 结束。
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Pure以世界的未来为目标后篇1.png Pure以世界的未来为目标后篇2.png

俺は戦争が嫌いだ。
 戦争は何もかもを壊し、何もかもを奪う。
 家を、家族を、大切なものを。



「なあ、聞いたか? ゼロがついに処刑されたらしい」

「ゼロが? そんなわけ……」

「新しい総督が来たろう? カラレスってやつ。あいつが正式に発表したんだよ」

「ゼロが……」

「おい、お前たち! 手を休めるんじゃない! さっさと働け!」



 皇暦2018年。

 ブラック・リベリオンの失敗から一年ほど経ち、日本人を取り巻く環境は大きく変わった。ブリタニアに逆らったことで、矯正エリアへと格下げされ、より厳しい弾圧を受けることになっていた。


「ゼロが死んだなんて、そんなことあるわけない。このまま終わるわけが……」

「俺だって信じちゃいない。あいつはきっと日本を取り戻してくれる」

「そうだ。日本の奪還は俺たちの夢なんだ」

「ゼロならきっと叶えてくれる」


 ゼロはブリタニアに捕まり、処刑されたと発表されたが、日本人の多くは信じていない。いや、信じられないと言ったほうが正しいのかもしれない。一度、ゼロが見せてくれた“日本奪還”という夢は、それほどに現実的であり、心の支えになっていたのだ。


「ゼロは死んじゃいない。いや、死んでもらっては困る」


 俺もその内の一人だった。しかし、俺がゼロの生存を望むのは、かつての日本を取り戻したい、という想いから少し変わっていた。なぜなら、妻の結との間に、新しい命を授かったからだ。


「おかえりなさい、ハクバ。お仕事、ご苦労様」

「ただいま、結。それに……」


 明日菜。
 俺はこの子のために、日本を取り戻したい。この子が笑って暮らせる世界にしたい。そう強く願った。
 そして、その願いが神様ってやつに届いたらしい。


「私はゼロ。日本人よ、私は帰ってきた」



 皇暦2018年。バベルタワーが倒壊したあの日、ゼロは復活した。その正体がブラック・リベリオンを引き起こした本物と同じかどうかを知ることは出来なかったが、多くの日本人がその復活に驚き、歓喜した。


「聞け、ブリタニアよ。刮目せよ、力を持つすべての者たちよ。
私は悲しい。戦争と差別。
振りかざされる、強者の悪意。
間違ったまま垂れ流される悲劇と喜劇。
世界は何一つ変わっていない。
だから、私は復活せねばならなかった。
強き者が弱き者を虐げ続ける限り、私は抗い続ける。
そして、私は戦う。
間違った力を行使する全ての者たちと。
ゆえに、私は、ここに合衆国日本の建国を再び宣言する!
人種も主義も、宗教も問わない。
国民たる資格はただ一つ。
正義を行うことだ!」


 復活したゼロは、その言葉通りブリタニアと戦い、再び多くの日本人の支持を集めていった。しかし、ゼロと黒の騎士団との間に大きな壁が立ちふさがる。新総督となったナナリー・ヴィ・ブリタニアが提唱する行政特区日本。そう。ブラック・リベリオンの引き金となったユーフェミアが施行しようとしていたものだ。

「すう……、すう……」

「ふっ。明日菜、幸せそうな顔で寝てるな」

「ねえ、ハクバ。あなた、黒の騎士団に戻りたいんでしょう?」

「……確かにゼロが復活した今、力になりたいと思う自分がいる。でも、今の俺には守るべきものがある。結、お前や明日菜が……」

「ハクバ……」


 行政特区日本が現実のものとなれば、限定的ではあるが日本人の自治が認められ、日本人がブリタニアに反抗する理由を失う。そうなればゼロも黒の騎士団も存在意義を失ってしまう。そこで、ゼロはある奇策に出た。


「ハクバ、聞いたよ。行政特区のこと。それに、例の作戦のことも……」

「だから何だって言うんだ。俺はお前たちのことを……」

「はい、これ」

「これは、ゼロの……」

「ちゃんとそれらしく作っておいた。これで、参加できるでしょ?」

「参加って……。この作戦に参加したら、しばらくは……」

「わかってる。でも、生まれたばかりの明日菜は連れていけない。だから、あなただけでも行って。そして、取り戻して。私たちのために日本を」

「結……。わかった。行ってくる」


 行政特区日本式典で行われたのは、ゼロに扮しての国外脱出。ブリタニアに自身の国外追放を約束させたゼロは、式典会場に集まった百万人の日本人にゼロの扮装をさせ、合法的に中華連邦へと脱出させたのだ。


「結、明日菜。俺は必ず日本を取り戻しに帰ってくるからな」

 中華連邦へと渡ったゼロは、ブリタニア本国と渡り合う力を得るべく、中華連邦や反ブリタニアの姿勢を示す国と協力関係を結び、ついには世界最大の連合国家、超合集国を作り上げるまでに至る。武力の保有を放棄した超合集国は、戦闘集団である黒の騎士団に安全保障を委託。最高評議会の議決によってのみ軍事力を行使するとした。

「超合集国では、最高評議会の議決によってのみ、軍事力を行使します」

「それでは、私、皇神楽耶から最初の動議を。我が合集国日本の国土は、他国により蹂躙され、不当な占領を受け続けています。黒の騎士団の派遣を要請したいと考えますが、賛成の方はご起立を」

「賛成多数」

「よって、超合集国決議第壱號として、黒の騎士団に日本解放を要請します!」

「いいでしょう。超合集国決議第壱號、進軍目標は日本!」


 超合集国決議第壱號によって日本の奪還を依頼された黒の騎士団が、日本へと進攻を開始する。これを決戦と踏んだブリタニアの第2皇子シュナイゼルは、帝国最強の騎士ナイトオブラウンズを5人も投入。日本は超合集国と神聖ブリタニア帝国との決戦の場と化した。


「俺は、今度こそ日本を取り戻す! 結と明日菜のために!」

「ハクバ、あそこを見ろ! 何か光ってる!」

「あの光は何か不気味だ。みんな、あの光から離れろ!」

しかし、決戦を終わらせたのは、どちらかの勝利ではなかった。ブリタニアが開発した新型の戦術兵器フレイヤが使用されたのだ。


「光が……、トウキョウ租界を飲み込んでいく……」


 ナイトオブセブンとなった枢木スザクが放ったフレイヤは、敵も味方も飲み込んで、甚大な被害を生み出し、戦闘は中断されることになった。


「ハクバ!」

「結! 明日菜! 良かった、無事で……」

「租界はやられちゃったけど、ゲットーは無事だったの」

「良かった。本当に良かった……」


 フレイヤによる混乱から一ヵ月が過ぎた頃、事態は急展開を迎える。ブリタニアの帝都ペンドラゴンに、皇帝シャルルを殺したという少年が現れたのだ。


「私が神聖ブリタニア帝国第99代皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです」


 玉座に腰掛けた少年ルルーシュは、自分を新皇帝として認めるよう集まった皇族たちに告げた。当然、そんな突拍子もない言葉を信じようとしない皇族たちは、衛兵たちに取り押さえさせようとするが、それを阻むようにもう一人の少年が現れる。


「紹介しよう。我が騎士枢木スザク。彼にはラウンズを超えるラウンズ、ナイトオブゼロの称号を与える」


 枢木スザクだ。日本国最後の首相の息子でありながら、ブリタニア最強の騎士ナイトオブラウンズにまで上り詰めた男。


「さあ、我を認めよ!」


 行方不明となっていた元第11皇子ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは、先代シャルルの殺害と新皇帝即位を宣言し、枢木スザクをともなって全世界の掌握に乗り出した。その手始めに、超合集国の首脳陣を人質にとり、フレイヤを搭載したダモクレス要塞の制圧を図った……、らしい。らしいというのは、俺の記憶が判然としないからだ。
 ルルーシュから超合集国首脳陣を取り戻すべく、黒の騎士団は、ルルーシュと敵対するシュナイゼルと手を組んだ。その戦いは熾烈を極めるものだった。一進一退の攻防を繰り返す中、黒の騎士団は徐々にルルーシュ軍を追い詰めた。しかし、それが悲劇の引き金となった。ルルーシュは、富士のサクラダイト鉱山を爆破し、富士山を噴火させたのだ。その噴火は、黒の騎士団を壊滅させるに充分な被害を与えた。そして、その被害は結や明日菜たちが疎開していた村にも及んだ……。


「嘘だ……、こんな……」


 俺は戦争が嫌いだ。


「結ーっ! 明日菜ーっ!」


 戦争は何もかもを壊し、何もかもを奪う。
 家を、家族を、大切なものを。
 俺も二度、戦争によってすべてを失った。


「結……、明日菜……。嘘だ、こんなの……」


 一度目は、13歳の時、里と家族を失った。二度目はその8年後、今度は愛する妻と娘を失った。


「俺は……、俺は……」


 俺はすべてを失ったんだ。


「うあああああっ!」


 それからのことはよく覚えていない。いつの間にか戦争は終わり、いつの間にか平和になった。すべてを失った俺には、世界のことなどもう興味はなかったからだ。


「ようやく見つけましたよ、宗賀ハクバ」


 気が付くと、姫が、皇神楽耶が、暗い部屋の扉を開いた先に立っていた。


「あなたの力が必要です。私に力を貸してはくれませんか?」

「俺の……。いや、俺には力なんて何も……」

「いいえ。あります。だから、私はあなたを探してここに来ました」

「買い被り過ぎです」

「宗賀ハクバ。あなたは戦争を終わらせることは出来ますか?」

「……出来るわけないでしょう。出来ていたら俺は何も失わずに済んだ」

「そうですね。戦争を終わらせることは非常に難しい。争いは憎しみを生み、憎しみがさらに憎しみを生む。連鎖する憎しみはそう易々とは断ち切れません。ですが、争いを未然に防ぐことはできる」

「……」

「ハクバ。あなたには戦争を終わらせる力はない。けれど、戦争を未然に防ぐ力がある」

「戦争を……、未然に防ぐ」

「ええ。戦争を嫌い、宗賀52代目宗主であるあなたなら……。そう言えば、あの時の答えを聞いていませんでしたね」

「あの時……、宗賀の志を引き継ぐか否か、でしたよね」

「はい」

「神楽耶さま。ふたつ、お答えいただけますか?」

「はい。どのようなことでも」

「ひとつ目。世界にはまだ戦いを望む奴らがいるんですか?」

「残念ながら。先日も世界人道支援機構の名誉顧問であるナナリーさんとその護衛についていたゼロがジルクスタンによって攫われた事件が起こりました。世界にはまだ争いでしか生きていない人、そうした人間を利用して利益を得ようとする人間がいます」

「そうですか……。では、ふたつ目」

「俺の力で、助けられる子どもたちはいますか?」

「もちろんです」

「なら、答えはひとつです」

「皇神楽耶さま。俺はあなたに仕えましょう。宗賀52代目宗主として」

「ありがとう。そして、歓迎します。特殊機関イザヨイへ」


 俺は、もう結と明日菜を幸せにすることはできない。ともに笑って暮らすことではできない。しかし、争いや暴力で命を落とす子どもを助けられるのなら、その子たちが笑って暮らせるようになるのなら、俺が生きる意味があるのかもしれない。結と明日菜がいなくなったこの明日という世界を。

注释

  1. Pure卡拉莱斯总督.png卡拉莱斯总督:第一次黑色叛乱之后,他负责统辖11区。在飞燕四号作战期间,为了向到访的中华联邦首脑展示自己的实力,他亲自到前线指挥。然而,他却落入了鲁路修的计策之中,最终被巴别塔的倒塌掩埋致死。
  2. Area区分为卫星区、发展区、矫正区。Area区的状态由当地总督进行管理。
    卫星区是指治安状况良好、生产效率高等方面受到高评价的区,在这些区中对“Numbers”(被征服国家人民)的歧视待遇也会有所缓和。
    矫正区是指对不列颠尼亚归属感较弱,需要进行矫正的阶段。
  3. 圆桌骑士:皇帝直属的骑士们。名称取自《亚瑟王传说》中的圆桌骑士,其专用的KMF也以圆桌骑士的名字命名(佛罗伦萨除外)。除了“第一骑士”之外的其他成员是平等的关系,只要拥有足够的实力,即使是“Numbers”(被征服国家人民)、女性或儿童,也有被选拔的资格。此外,圆桌骑士的地位仅次于不列颠尼亚皇族。