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小说:第三章『这是命运的重逢』

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月下_Sama

第三章|『这是命运的重逢/この再会はきっと運命』

前言
在中东执行任务期间现身拥有压倒性力量的漆黑的KMF。为了汇报此事而前往位于镰仓的神乐耶宅邸的白马一行人,突遭身份不明的武装集团袭击。于绝境中飒爽登场的黑影——此人究竟是谁!?推动故事发展的第三话,开幕!
在中东执行任务期间现身拥有压倒性力量的漆黑的KMF。为了汇报此事而前往位于镰仓的神乐耶宅邸的白马一行人,突遭身份不明的武装集团袭击。面对全副武装的士兵面前陷入绝境时,一道飒爽登场的黑影解救了白马的危机——正是黑色骑士团的CEO、假面的英雄Zero!
“Zero!”
Zero一脚踢开了向觉和多库冲来的两名士兵,着地的同时跑去支援白马。
“是Zero!?”
“开火!”
几名士兵对着突然出现的假面男一齐用突击步枪射击,但Zero以超人般的速度预判弹道轨迹毫发无伤。Zero直接冲入士兵们的怀中,用手掌击打其下颚使其接连昏迷。
“真厉害,居然有人能做到这种事”
白马边说边用轻巧的体术击倒士兵。
“什、什么啊,这些家伙!”
对着指向自己的枪口,白马甩出藏在袖子里的苦无使其炸膛。就连Zero都对白马出色的战斗表现表示赞叹。
“真是出色的战斗。你是特工新月吗?”
“是的。已经好久不见了,您可能已经不记得我了……”
“这样啊,原来是黑色骑士团的”
“是的,曾经隶属于一番队”
交谈间持续压制士兵的白马和Zero,几乎同时击倒了各自负责的士兵。
“呼,差不多了吧”
白马和zero周围躺着十几个士兵。

“好厉害!两个人转眼间就解决了”
“那就是Zero吗,不愧是黑色骑士团的首领”
在白马等人将击倒的士兵反绑双手时,觉与多库发出赞叹。

“得救了,Zero。不过你为何会在这里?”
“黑色骑士团数日前已察觉到可疑团体潜入日本,所以……”
“所以就把我当诱饵了吧,Ze~ro?”
在护卫陪同下出现的神乐耶向Zero投去冰冷的视线。
“这是误会,神乐耶大人。他们似乎原本就目标明确的朝这里来”
“这里?从一开始就盯上‘姬’”
要锁定曾担任合众国日本代表的最重要人物神乐耶的居所绝非易事,这个细节让白马十分在意。
“然后呢?你有被袭击的头绪吗?”
“多到无从推测,调查这些不正是你的职责吗,Zero?”
Zero向神乐耶询问线索,神乐耶却故意把头扭向毫不相干的方向。
“您这个人真是……明白了,本次事件由我们黑色骑士团负责调查”
Zero耸了耸肩,随即对着面具内的通讯器下达指令
“是我。本次事件由我方接管,安排回收工作。”
随着指令下达,仿佛早有准备的大批黑色骑士团成员进入宅邸,开始高效回收白马等人击倒的士兵。
“准备得真周到”
“毕竟神乐耶大人的安全是最优先事项。那么,告辞了”
Zero边指挥团员边离去。
“真会说漂亮话”
神乐耶对着Zero的背影吐了吐舌头。
“‘姬’对Zero的态度是不是太强硬了?”
“是啊”
将俘虏交给黑色骑士团的觉与多库回到白马身边。
“比起这个,特工新月”
“我在”
神乐耶一脸严肃的转过头来,白马三人也端正了姿势。
“给你们新任务”
“是”
“关于近期出现的黑色红莲型机体,现正式命令你们展开调查。其存在可能成为新争端的火种,必须查明其真身与意图”
“任务接受。那家伙的身份,我个人也很在意”
“拜托了”
对于神乐耶的命令,白马等人深深鞠躬。
“好了,那就立刻出发去夏威夷吧”
“哎?为什么是夏威夷?”
觉无法理解白马的话。多库立刻解释到。
“那还用说吗?线索只有新月记录的数据。首先必须咨询那位可以说掌握全球KMF情报的拉克夏塔·恰拉博士了。对吧,白马?”
“正如多库所言”
“原来如此!那我要吃Loco Moco、poki、Garlic Shrimp!还有MahiMahi鱼和LauLau(捞捞菜)![1]”
“为什么满脑子都是吃的……”
面对无奈的多库,觉激动地反驳。
“因为在中东和香港都没吃成啊!这次一定要吃到本地正宗美食!”
“就是这样,稍微放松下可以吧,‘姬’?”
看着连续执行任务的同伴,白马向神乐耶请示。
“当然。刚才已向你们的账户汇入了特别津贴,去好好享受美食吧”
“太感谢了!最爱‘姬’了!”
“哎呀呀,真是的……”
看着抱着神乐耶的觉,白马露出苦笑。

另一方面,在远离日本的夏威夷近海身处,一艘潜艇正在潜航。占据舰桥席位的是身着已不存的不列颠尼亚军制伏的重任。端坐在舰长席的魁梧男子身着将官级军服,曾在不列颠尼亚军担任上校的男人——约瑟夫·格拉纳达。
“格拉纳达‘将军’,进展如何?收到报告说在11区的作战失败了?”
通讯虽已接通,但格拉纳达面前的屏幕仍是一片漆黑。不过他毫不在意地继续对话。
“没有问题,袭击虽然失败,但目标正在朝夏威夷移动”
格拉纳达把视线移到另一块屏幕显示的地图上,光点正从日本向夏威夷移动。
“对方主动送上门来正好”
格拉纳达露出无畏的笑容。

沐浴在夕阳下的美丽夏威夷,在橘色波光粼粼海绵的餐厅露台上,白马等人围坐在餐桌旁。桌上堆满几乎要溢出的夏威夷料理。面对心心念念的当地美食觉的双眼放光。
“哇!期待已久的夏威夷料理!我开动了!”
“不过量也太大了,三个人吃得完吗……”
“你在说什么呢,多库该多吃点才能长高啊”
“再长高点就不好维护KMF了,现在这样正好”
“好了好了,不用勉强吃,不过有机会吃饭的时候还是多吃点比较好,多库”
“既然白马这样说……我开动了”
“真是的,白马一说就这么听话”
片刻的休憩中,三人暂时忘却任务,边享用美食边闲话家常。
“说起来,事务所后巷有黑猫……呀”
临近夜晚的海面突然出来强风。
“入夜后起风了啊……嗯?”
白马的视野中飘过一顶随风飞舞的白色小帽。在帽子落地前他敏捷地接住
“真是顶可爱的帽子呢”
顺着风向望去,站着个满脸惊讶的少女,白马对这个少女有些印象。
“这位小姐是在香港的……?”
少女迈着可爱的步伐跑来。唯一不认识她的多库对觉耳语道:“那孩子是谁?”觉小声地回答:“就是在香港任务中救下的孩子”
“真没想到能再见到您,白马先生”
“我也是,小姐为何会在此处?”
“这个……”
“哎呀,是熟人吗?”
从少女身后走来的,是长发遮住单眼的美貌女性——和平标志的特工Lady·Lady。但此刻白马尚不知其真实身份。
“是的,之前在危险时救下我的人。”
“女士,你是这位小姐的……?”
“我是负责照顾她的人,那时候承蒙您照顾了”
Lady·Lady面带微笑回答。
“这样啊,那之后平安回去了就好。一起吃个饭怎么样?”
白马递出接住的帽子。觉与多库也露出和善笑容,但少女却面露遗憾神色。

“真是令人心动的邀请,但接下来有必须要处理的事情……”
少女垂头丧气地接过帽子。
“非常抱歉,辜负您的好意”
Lady·Lady也在旁低头致歉。
“没事没事,有要事在身的话也没办法”
“不过,下次见面时一定要!”
“好,约定了”
面对白马爽朗的回应,少女绽放出灿烂的笑容。白马等人挥手目送她们离去。
“那孩子平安回去了呢,太好了”
“有随从跟着,看来是大户人家的小姐,说话也很得体”
“或许吧。说起来忘记问她的名字了”
白马视线尽头的两人身影,逐渐消融在夜色中。

天亮后前往超合集国总部的白马等人,在宽敞的大厅完成登记后,前往拉克夏塔办公室所在的楼层。
“不过真厉害啊,昨天才预约,今天就能见到那位拉克夏塔·恰拉博士。她可是世界最忙人士的前五名”
“这么厉害?”
“当然,身兼超合集国科学委员会会长、国际保险机构顾问、超合集国大学名誉校长、还担任超合集国志愿者事务局顾问、世界公共安全调查厅非常任委员、合众国印度的卫生部顾问”
面对难得兴奋的多库,觉瞪圆双眼。
“这正说明‘姬’的影响力。即使卸任超合集国议长与日本代表的职务,依然保有话语权”
“托‘姬’的福工作才能顺利推进,还能享受美食”
“觉……”
“哈哈,就是这么回事”
沿着可俯瞰阿拉莫纳海滩的玻璃走廊走向办公室时,目标房间走出一对男女。
“那么,就期待您的好消息了,恰拉博士”
男性爽快致意,女性则深鞠躬。这对反差强烈的组合注意到白马等人,点头示意后离去。
“有访客啊”
白马看着二人离去的背影。
“是派莱克斯的总经理马修·布莱基斯顿吧,真是个大人物”
觉轻声道。正如觉所言,男性正是制药巨头派莱克斯的年轻总经理马修·布莱基斯顿,女性则是其秘书密里根·乔琳。
“派莱克斯不是大型制药公司吗?总经理居然这么年轻。不过觉你怎么认出来的”
“我对人脸和名字过目不忘”
“确实。平时看起来傻乎乎的容易让人忘记这个优点”
“喂!这算哪门子夸奖!”
“好了好了,别在这里吵架”
正当白马试图调解日常拌嘴时,房门被粗暴推开,办公室的主人拉克夏塔探出头来。
“怎么回事!在别人的房间前吵闹……是你们啊?神乐耶提过的……”
拉克夏塔刚认出白马等人,整层楼突然响起警报声。
“怎么回事!?”
“……是那个吗!”
迅速环顾四周的白马发现窗外马马拉湾近海处,数架搭载着KMF的登陆艇正向海滩逼近。

夏威夷近海处。潜艇舰桥内监控着画面的格拉纳达露出无畏的笑容。
“好了,给我出来吧”

  ep03 END
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Pure这是命运的重逢1.png Pure这是命运的重逢2.jpeg

 中東での任務中に現れた謎の黒いナイトメアフレーム。その報告をするために鎌倉の神楽耶の屋敷に赴いたハクバたちだったが、突如として正体不明の武装集団の襲撃を受ける。完全武装の兵士たちを前に絶体絶命の危機に陥るなか、颯爽と現れた黒い影がハクバたちの窮地を救う。黒の騎士団のCEOである仮面の英雄、ゼロだ。


「ゼロ!」


 サトリとドクへと向かっていた兵士ふたりを文字通り一蹴したゼロは、着地と同時にハクバに加勢すべく駆け出す。


「ゼロだと!?」

「撃て!」


 突如として現れた仮面の男に向け、数人の兵士が一斉にアサルトライフルを撃つが、射線を読みながら超人的スピードで駆けるゼロにはかすりもしない。ゼロはそのまま兵士たちの懐に飛び込むと、顎に掌ていを叩き込んで昏倒させていく。


「すごいな。あんな真似をできる人間がいるなんて」


 そう言いつつ、自身も軽やかな体術で兵士を倒すハクバ。


「な、なんだ、こいつら!」

「よっと」


 向けられた銃口に、袖に仕込んでいたクナイを投げつけ暴発させる。そのハクバの見事な戦いぶりにゼロでさえ感心する。


「見事な戦いぶり。あなたがエージェント新月か」

「ええ。お久しぶりです、って俺のことは憶えてないかもしれませんが……」

「そうか。元々黒の騎士団に」

「はい。壱番隊に所属していました」


 言葉を交わしつつも、兵士たちを制圧していくハクバとゼロ。ほぼ同時にそれぞれが相手していた兵士を倒す。


「ふう。こんなもんかな」


 ハクバとゼロのまわりには十数人の兵士が地面に伏している。



「すごっ! ふたりだけであっという間にやっつけちゃった」

「あれがゼロか。さすが黒の騎士団のトップだね」


 ハクバたちが倒した兵士たちを後ろ手に拘束しつつ、サトリとドクも感嘆の声を上げる。



「助かりました、ゼロ。でも、どうしてここに?」

「黒の騎士団でも数日前に怪しい集団が日本に入り込んでいることを察知していた。だから……」

「で、私を囮にしたわけですのね、ゼ~ロ?」


 護衛をともなってやってきた神楽耶が冷ややかな視線をゼロに送る。


「それは誤解ですよ、神楽耶さま。彼らは最初からここを目指しているようでしたので」

「ここを? 端から姫を狙って……」


 かつて合衆国日本の代表だった最重要人物である神楽耶の居場所を突き止めることは容易ではない。ハクバはそのことが微妙に引っかかる。


「それで? 襲われる心当たりは?」

「多過ぎて見当もつきません。それを調べるのもあなたの仕事でしょう、ゼロ?」


 ゼロが神楽耶に心当たりを問うも、神楽耶はぷいと明後日の方向を向いてしまう。


「あなたという人は……。わかりました。今回の件、我々黒の騎士団が調査を請け負います」


 肩をすくませて見せると、ゼロは仮面内の通信機に向かって指示を出す。


「私だ。今回の件はこちらで預かることになった。回収を頼む」


 すると、その指示を待っていたかのように大勢の黒の騎士団員が敷地内に入ってきて、ハクバたちが倒した兵士たちの回収を手際よく始める。


「用意周到なことで」

「神楽耶さまの身の安全は最重要事項だからね。では、また」


 黒の騎士団員たちに指示を出しながら去っていくゼロ。


「よく言いますわ」


 と、神楽耶はゼロの背中に向かって舌を出している。


「姫さまってゼロへの当たりが強くない?」

「だね」


 黒の騎士団に兵士の身柄を渡したサトリとドクが、ハクバのもとへとやってくる。


「それよりもエージェント新月」

「はい」


 打って変わって神楽耶が真面目な顔で振り向くので、姿勢を正すハクバたち三人。


「あなたたちに新たな任務です」

「はい」

「さきほどの黒い紅蓮タイプの件、正式に調査を命じます。その存在は新たな争いの火種になりかねません。正体を明かし、その真意を突き止めるのです」

「その任、承りました。奴さんの正体、俺個人としても気になるところですし」

「任せましたよ」


 神楽耶の命に対し、ハクバたちは深々と頭を下げる。


「よし。じゃあ、早速ハワイへと向かいますか」

「えっ? なんでハワイ?」


 ハクバの言葉の意図が汲み取れないサトリ。すかさずドクが解説する。


「あたりまえだろ? 手がかりは新月で記録したデータしかないんだ。まずは全世界のナイトメアを把握しているといっても過言ではないラクシャータ・チャウラー博士の見解を聞きに行かないと。でしょ、ハクバ?」

「ドクの言う通りだ」

「なるほど! じゃあ、ロコモコにポキにガーリックシュリンプ! それにマヒマヒにラウラウだ!」

「どうして、そこで食べ物ばっか……」


 呆れるドクにサトリが食い気味に噛みつく。


「だって、香港でも中東でもお預けだったんだよ! 今度こそ本場グルメを食べたいの!」

「ってことなんですけど、ちょっとぐらいはいいですよね、姫?」


 立て続く任務にさすがに不憫だと感じたハクバが神楽耶に話を振る。


「もちろんです。今しがたあなたたちの口座に特別手当を振り込んでおきました。美味しいものを食べてきなさい」

「ありがとうございます! 姫さま、大好き!」

「やれやれ」


 神楽耶に抱きつくサトリに苦笑するハクバ。

 一方、日本から遠く離れたハワイ近郊の海中深くを、一隻の潜水艦が進んでいる。そのブリッジの席を埋めるのは、今はなきブリタニア軍の軍服に身を包んだ者たち。艦長席に座る体格の良い男も将軍用の軍衣を身に着けている。ジョゼフ・グラナード。かつてブリタニア軍で“大佐”を務めていた男だ。


「グラナード“将軍”、首尾はどうなっている? “エリア11”での作戦は失敗したと報告が入っているが?」


 通信は開かれているが、グラナードの視線の先のモニターは黒いまま。しかし、グラナードは構わず会話を続ける。


「問題ない。襲撃は失敗したが、目標はここハワイに向かっている」


 グラナードが目線を移すと、別のモニターに表示されている地図の光点が日本からハワイへと移動しているのが見える。


「向こうから来てくれるなら好都合だ」


 と、不敵に笑むグラナード。



 美しい海に夕日が沈もうとするハワイ。オレンジ色に輝く海に面したレストランのテラスでハクバたちがテーブルを囲んでいる。テーブルには溢れんばかりのハワイ料理。念願のご当地料理にサトリが目を輝かせている。


「わあっ! 念願のハワイ料理! いただきまーす!」

「しかし、すごい量だね。三人でも食べきれるか……」

「何言ってるの。ドクはもっと食べたほうがいいって。大きくなれないよ」

「これ以上背が伸びたらナイトメアの整備がしづらくなるから大きくならなくていい」

「まあまあ。無理して食べる必要はないが、飯は食える時に食っといたほうがいいぞ、ドク」

「ハクバがそう言うなら……。いただきます」

「もう。ハクバには素直なんだから」


 束の間の休息。任務のことをしばし忘れ、他愛のない話をしながら食事を楽しむハクバたち。


「それでね。事務所の裏で黒猫が……、きゃっ」


 夜になろうとする海から強めの潮風が吹く。


「夜になって少し風が出てきたな……、うん?」


 ハクバの視界に風に乗った小さな白い帽子がふわりと浮いている。


「よっ、と」


 その帽子が地面に落ちる前にすっと手に取る。


「これはまた可愛らしい帽子だ」


 と、飛んできた方向を見やるとそこには、驚いた表情を浮かべる少女が立っている。ハクバには、その少女に見覚えがあった。


「あれ? お嬢さんは香港の?」

「ミスター? もしかしてあのときのミスターですの?」


 可愛らしい足取りでハクバのもとにやってくる少女。ひとりだけ面識のないドクは、「あの子は?」とサトリに耳打ち。サトリも「ほら、香港のミッションで助けた子」と小声で返す。


「まさか、もういちどお会いできるとは思っていませんでした。ミスター・ハクバ」

「俺もさ。お嬢さんはどうしてここに?」

「それは……」

「あら、お知り合い?」


 少女の後ろからやってきたのは、長い髪で片目の隠れた美しい女性。ピースマークのエージェント、レディ・レディ。しかし、彼女の正体をこの時のハクバは知らない。


「ええ。いぜん、あぶないところを助けてもらったんです」

「レディ。あなたはこのお嬢さんの?」

「はい。身のお世話をしている者です。その節はお世話になりました」


 レディ・レディはにこやかに答える。


「そうか。あのあと、無事に帰れたんだな。どうだろう? よかったら一緒に食事でも」


 手にした帽子を差し出すハクバ。サトリとドクもにこやかに笑顔を浮かべるが、対する少女のほうは残念そうな顔をしている。


「すてきなお誘いですわ。でも、これからどうしてもやらないといけないことがありまして……」


 と、しょんぼりしながら帽子を受け取る。


「申し訳ありません。せっかくのお申し出なのに」


 レディ・レディも少女の隣で頭を下げる。


「いや、用事があるなら仕方ないさ」

「ですが、つぎにお会いしたときはかならず!」

「ああ。約束だ」


 にこやかに返すハクバにとびきりの笑顔を見せる少女。ハクバたちは、手を振りつつ去る少女たちを見送る。


「あの子、無事に戻れたんだね。よかった」

「お付きの人がいるってことは、良いところの子なんだね。話し方も丁寧だし」

「かもな。そう言えばあの子の名前、聞き忘れたな」


 ハクバの視線の先のふたりの姿は、夜の闇の中に消えていった。



 夜が明けて超合集国の本部へと赴いたハクバたちは、広いロビーで受付を済ませると、ラクシャータの執務室のあるフロアへと向かう。


「しかし、すごいね。昨日の今日で、あのラクシャータ・チャウラー博士のアポが取れるなんて。多分、世界で忙しい人トップ5に入る人だよ」

「そんなに?」

「そりゃそうさ。超合集国の世界科学委員会会長に国際保険機関相談役。超合集国大学名誉学長でありながら、超合集国ボランティア事務局顧問や世界公共安全調査庁非常勤委員、合衆国インド厚生大臣相談役までやってる人だよ」


 珍しく興奮気味に話すドクの言葉にサトリが目を丸くする。


「それだけ姫の影響力が強いってことだな。超合集国の議長を退き、日本の代表を辞任したあとでも顔が利く」

「姫さまのおかげで仕事はスムーズに進むし、美味しいものも食べられるってわけだ」

「サトリ……」

「ははっ。まあ、そういうこった」


 ラクシャータの執務室を目指してアラ・モアナ・ビーチを臨む大きな窓のある廊下を進んでいると、目的の執務室から一組の男女が出てくる。


「では、良いお返事が聞けることを期待しています、チャウラー博士」


 男のほうが軽やかに挨拶する一方で、女のほうが深々と頭を下げる。その対比が印象的なふたりもハクバたちに気づき、軽い会釈をして立ち去る。


「先客がいたのか」


 去っていくふたりの背を見るハクバ。


「パイレックスの社長のマシュー・ブラキストンだね。大物だ」


 と、サトリがぽつりと呟く。サトリの言う通り、男のほうは、製薬会社パイレックスの若き社長マシュー・ブラキストン。女はその秘書であるミリガン・ジョリーンだった。


「パイレックスって大手製薬会社じゃないか。社長ってあんなに若いんだ。でも、よくわかったね、サトリ」

「私、人の顔と名前は忘れないから」

「そうだった。普段はバカっぽいから忘れがちなんだよな」

「なっ! シンプルに悪口!」

「こらこら。こんなところでケンカするんじゃない」


 相変わらずの口ゲンカをハクバがなだめようとしていると、荒々しく扉が開いて、部屋の主であるラクシャータが顔を出す。


「なんだい! 人の部屋の前で騒々しい……、ってアンタたちかい? 神楽耶の言っていた……」


 ラクシャータがハクバたちの姿を認めるや否や、フロア中に警告音が鳴り響く。


「何だってんだい!?」

「……あれか!」


 素早やく周りを見渡したハクバが、窓から見えるママラ湾沖に、数機のナイトメアを乗せた揚陸艇がビーチを目指しているのを発見する。



 ハワイ沖の海中。潜水艦のブリッジでモニターしているグラナードが不敵に微笑む。


「さあ、出てきてもらうぞ」

注释

  1. 这些全是夏威夷本地美食