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小说:第八章『你可真会躲藏呢』

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2025-08-26更新

    

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月下_Sama

第八章|『你可真会躲藏呢/隠れるのがお上手なのね』

前言
出现在白马面前的机体,正是曾被誉为和平标志中最强,代号奥兹/OZ与业火白炎。白马果敢的向业火白炎发起挑战……奥兹与业火白炎的目的究竟是什么!?引来全新展开的第8话,开幕!!
在合众国中华驶向广东郊外的高速公路中央升起爆炸的火焰,察觉到这一异常事态的人们停下车,远远地观望着情况。
“发生什么事了”
“快看,好像发生爆炸了”
“喂,那不是KMF吗?”
在围观人们所指的前方,两台KMF在延伸至高空的爆炸火焰前对峙着。白马的新月与曾被誉为和平标志最强的业火白炎。

“不管坐在那台机体里的人是谁,伊万是绝对不会轻易交出去的!”
率先移动的是白马的新月,新月交替加速单腿的陆行旋轮,像滑冰一样一步一步缩短与业火白炎的距离。但另一边的业火白炎雀纹丝不动。
“宗贺流二之折、村雨“
新月展开双臂复合兵器的剑刃,高高跃起,旋转着扑向业火白炎。而业火白炎此时才终于用左臂采取防御姿态,本以为新月会顺势砍下,但新月直接落在业火白炎的眼前。新月保持着落地的下蹲姿势,使陆行旋轮全速旋转,白马的目标从一开始就是业火白炎的腿部。白马看穿了武装集中在上半身的不平衡机体,在佯攻的同时瞄准下半身,打算一口气扑进业火白炎的内侧。
“得手了……诶!?”
新月在绝妙的时机刺出剑刃,却感受到了意想不到的感觉。
“什么!?”
新月的剑刃被业火白炎右臂展开的剪刀状武器“三式荒咬铗”钳住。业火白炎的驾驶员也从怪异的动作看穿了白马的意图。
“真可惜啊,白色月下型的驾驶员”
“这声音,是白炎的驾驶员吗?”
因为剑刃相触,业火白炎驾驶员的声音被广域感知球(Fact Sphere)捕获到。白爱美像是要抓住这个机会一样,对业火白炎的驾驶员搭话。
“喂,你挑这个时机动手,目的是伊万吧?”
“……”
没有回答,但知道对方听到了。白马决定提出一个提议。
“我只是想从那家伙口中问点话,之后随你喜欢怎么做都可以”
业火白炎微微动了下,钳住新月剑刃的力量减弱了。
“……好吧。那么无谓的战斗到此为止,跟我来”
说完,业火白炎放开新月,像是引导白马一行人一样跑走了。
“你们两个都听见了吧,我们也走吧”
“明白了”
收到白马的指示,多库他们的运输车也追着业火白炎前进。

广州郊外荒废的渔村。好像要进行再开发,居民已经迁走了,电力也没有接通。两台KMF与运输车驶来,停在一栋混凝土建筑里。它的一楼是卸货用的装卸平台,成为了隐藏KMF于运输车的绝佳场所。
“在这里就可以慢慢聊了”
这样说着,从业火白炎驾驶舱舱门现身的毫无疑问是奥尔菲斯·泽冯。虽然有右眼被眼罩覆盖的变化,但他毫无疑问是那个代号“奥兹”被称为和平标志最强特工的男人。
“果然是你啊,和平标志的奥兹”
白马打开新月的舱门,亲眼确认奥尔菲斯的生还。
“奥兹。我的确是奥尔菲斯·泽冯,但已经不是和平标志的人了”
奥尔菲斯降落在卡车调车场的平台上,白马也跟着来到平台。
“奥尔菲斯·泽冯,听说你在3年前的马德里战役中死了……”
白马正要靠近奥尔菲斯时,察觉到了其他人的气息。白马注意到还有其他人警惕着向四周确认了一下,这是传来了温和的声音。
“欢迎回来·奥兹”
看到从平台深处现身女性身影的瞬间,脸白马也惊讶的发出声音。
“你是……!”
在那里的是曾经的是谁不列颠尼亚帝国第88皇女,3年前本应该在马德里死去的玛丽贝尔·mel·不列颠尼亚。
“我回来了,玛丽,抱歉让你一个人等着”
“不,我没事,这几位是客人?我马上泡茶哦”
“嗯,拜托了”
说完,玛丽贝尔回到昏暗深处的房间。
“刚、刚才那是……”
“我们慢慢聊吧,边喝茶边聊”

菲律宾海的深海中,约瑟夫·格拉纳达的潜艇正在航行。其舰桥的显示屏上显示着白马他们所在广州一带的地图,一个废弃的渔村亮着光点。
“火奴鲁鲁之后是中华吗。那家伙到底在追寻什么?”
格拉纳达凝视着地图上亮起的光点。

在奥尔菲斯的带领下来到二楼,空荡的楼层中央摆放着桌椅和沙发。看到煤气炉和电灯等物品,卡那里奥尔菲斯和玛丽贝尔是把这里当做据点。
“抱歉,没什么招待的”
“没、没事”
多库与觉被招呼着在沙发坐下,奥尔菲斯则坐在对面的单人椅上。白马将伊万拷在稍远暗处的混凝土柱旁,自己则站在能看到伊万与奥尔菲斯的位置。
“不坐吗?”
“如果冒犯到你那很抱歉,这是我的习惯,并不是在怀疑你”
“没关系,作为特工,这是合理的做法”
“自我介绍晚了,我是十六夜组织的特工宗贺白马,他们是觉和多库”
觉和多库微微点头。
“你们就是十六夜啊,战后传闻四起的那个组织,据说专门清除可能成为纷争火种的人物或组织”
“诶~那你们就是正义的伙伴咯?”
玛丽贝尔说着话走了进来,将红茶和茶点放在觉与多库面前。
“嘿嘿~也没那么厉害啦~”
被夸奖的觉得意忘形地傻笑着,被旁边的多库戳了一下。多库忍不住的在意眼前这位带着温柔笑容的玛丽贝尔。
“这位是玛丽贝尔皇女殿下吧?在狮子蛇战争[1]后曾驻守马德里的达摩克里斯。我那时通过直播看到了与格林达骑士团的战斗,皇女殿下当时确实……”
过去,玛丽贝尔·mel·不列颠尼亚站在被称为暴虐皇帝的鲁路修·vi·不列颠尼亚一方,肩负着守卫达摩克里斯要塞的职责。然而,由奥尔德琳·泽冯率领的格林达骑士团和部分和平标志的佣兵练手讨伐了玛丽贝尔。那场战斗实况转播,许多人目睹了结局。正因如此,在此处见到活着的玛丽贝尔才令人震惊。不过,玛丽贝尔本人却像是在听别人的事迹般露出了困惑的表情。
“是的,被杀了,被奥尔德琳·泽冯杀的”
奥尔菲斯轻描淡写的接过了多库支支吾吾的话语。
“而且,在反社会势力中也有传闻说你也在这场马德里战役中丧命了?“
被白马问及。奥尔菲斯望向玛丽贝尔的脸,那眼神非常温柔,却又无比寂寥。
“我也以为死了,我自己,还有玛丽也是。但是,我们就这样活了下来,是多重偶然叠加的结果。
“偶然……”
“嗯”
奥尔菲斯仿佛追忆般望向虚空。3年前马德里的夜晚,奥尔菲斯为了不让妹妹奥尔德琳亲手杀死挚友,使用Geass化作了妹妹的样子,打算杀死玛丽贝尔。
“偶然,刀刃没能刺穿玛丽的胸口”
玛丽贝尔藏在胸前的面具,偶然的挡住了奥尔菲斯的刀刃。[2]
“偶然,埃尔法巴[3]接住了我们”
玛丽贝尔驾驶的埃尔法巴,偶然的接住了坠落的奥尔菲斯与玛丽贝尔。[4]
“还包括和平标志的老板派遣了部下这件事“
当时掌管和平标志的老板,出于以防万一的考虑派遣了特工。
“老板?和平标志的老板救了你们?”
“好像是这样,虽然没问过理由。不过,正因为这些偶然叠加在一起,我失去了右眼和右臂的感觉……“
带着眼罩遮住右眼的奥尔菲斯抚摸着右肩上残留的巨大伤痕。
“玛丽似乎是以记忆为代价才活下来的”
“记忆?”
觉与多库一齐看向玛丽贝尔的脸。
“对不起。我明明是不该活下去得人,却连那份记忆也没有……”
玛丽贝尔露出歉意的表情,觉与多库一时也不知如何回应。
“你们想要伊万的利益是什么?”
“在回答这个问题之前,我想先问白马先生”
奥尔菲斯再次凝视着白马。
“你们想问伊万的事情,是关于那架黑色红莲型KMF‘Pure Elements G’吗?”
“诶!?你也知道那家伙?”
“嗯,因为从伊万那里偷走Pure Elements G的人就是我”
“是你把那台KMF……”
“说起来,刚才伊万·苏沃洛夫不是也说过呢,说被幽灵偷走了”
多库想起伊万看到业火白炎时嘟囔的话。
“我是受某人的委托,从伊万·苏沃洛夫那里偷走Pure Elements G”
“那么,委托人就是Pure Elements G的驾驶员咯?能不能告诉我那家伙的真实身份……”
“不行”
“我就知道会这样”
“不过,除此之外的事情可以告诉你。那位委托人正被追捕,为了对抗追兵,他需要Pure Elements G。而我认同了委托人的意志,因此才协助了她”
“什么意志?”
“为了成为自己而战”
“为了成为自己?那家伙竟然在思考这么深奥的事情战斗啊,我更加搞不懂那家伙了”
“那么,为什么还需要苏沃洛夫博士呢?“
多库无论如何也想不通,为什么要绑架那个被他偷走东西的人。
“总不会是为了把Pure Elements G还回去吧?”
觉也想知道原因。
“莫非是与LDM计划有什么关系?”
“答对了,白马先生。那个男人把LDM计划下制造的KMF供应给了一个名为‘活骑士(Living Knights|暂译活骑士,之后正式登场后再根据其剧情再做翻译)’的武装组织”
“活骑士?没听说过的组织”
“我也是在受委托夺取Pure Elements G时才知晓其存在的”
“也就是说,追捕Pure Elements G那些人就是那个活骑士。而为了切断供应源,才需要抓住伊万,是这样吗?”
“嗯,不过,那家伙最近好像脱离了活骑士”
奥尔菲斯朝伊万望去。
“那、那里给的报酬太低了,格拉纳达那家伙……”
“格拉纳达?”
觉对伊万苦涩地吐出来的“格拉纳达”这个名字有了反应。
“觉?”
多库觉得奇怪但没太在意,觉跑向伊万。
“那个格拉纳达是约瑟夫·格拉纳达吗?
觉少见地粗暴抓住伊万的衣领,凑近他的脸。任何看到她那只诡异发光左眼得人,都只能违背自身意志,说出唯一的真相。
“啊?啊。是约瑟夫·格拉纳达。明明不列颠尼亚都没了,还自称将军的怪家伙”
伊万顺从地回答,话语中并无虚假。听到这个答案,觉的手无力地从伊万身上松开。白马扶住了与平时判若两人的觉。
“觉,怎么了?你认识那个格拉纳达吗?”
“嗯……我认识,格拉纳达他……”
一向温和的觉脸上充满了愤怒与憎恨。
“是4年前杀了我爸爸的仇人……!”

  ep08 END
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Pure你可真会躲藏呢1.png Pure你可真会躲藏呢2.png

ハクバの新月の前に現れた機体、それはかつてピースマーク最強と謳われた、コードネーム・オズの業火白炎だった。果敢に業火白炎に挑むハクバだが…。果たしてオズと業火白炎の目的とは!? 新たなる展開を迎える第8話、開幕!!


合衆国中華。広州の郊外へと向かうハイウェイの中央で立ち上る爆炎。その異常事態に気づいた人々が車を止め、遠巻きに様子を窺っている。


「何が起こってるんだ?」

「見ろよ、爆発があったらしい」

「おい、あれってナイトメアじゃないか?」


 車を止めた人々が指差した先で、二機のナイトメアフレームが空高く伸びる爆炎の前で対峙している。ハクバの新月と、かつてピースマーク最強と謳われた業火白炎だ。



「その機体に乗っているのが誰であろうと、狙いがイワンなら簡単に渡すわけにはいかないんでね!」


 先に動いたのはハクバの新月。片脚のランドスピナーを交互に加速させ、ステップを踏むように業火白炎との距離をつめていく。しかし、一方の業火白炎は構えたまま微動だにしない。


「宗賀流二の折、村雨!」


 新月が両腕の統合兵装の刃を展開しつつ、大きく飛んだと思うと回転しながら業火白炎に迫る。ここでようやく左腕で防御態勢をとる業火白炎。そこに新月が斬りこむかと思いきや、新月はそのまま業火白炎の目の前に着地。着地姿勢のかがんだままの状態でランドスピナーをフル回転させる。ハクバの狙いは最初から業火白炎の足周り。武装を上半身に集めたアンバランスな機体構成を見抜いたハクバは、フェイントをかけつつ股関節を狙って一気に業火白炎の懐に潜り込もうとする。


「もらった……、っ!?」


 絶妙なタイミングで統合兵装を突き出すが、思いもよらない感覚を覚える。


「なに!?」


 見ると、新月の刃が、業火白炎の右腕から展開されたハサミ状の武装、参式荒咬鋏によって止められている。業火白炎のパイロットもまた、ハクバのトリッキーな動きから狙いを読んでいたのだ。


「惜しかったな、白い月下型のパイロット」

「この声、白炎のパイロットか……」

 刃同士が触れたことで、業火白炎のパイロットの声をファクトスフィアが拾う。この機会を逃すまいとばかりにハクバは業火白炎のパイロットに話しかける。
 
 「おい、あんた。このタイミングで仕掛けてくるってことは、目的はイワンだろう?」

「……」


 返答はないが聞こえているとわかる。ハクバは提案を持ち掛けることにした。


「俺は奴に話を聞きたいだけだ。その後はあんたの好きにしてくれていい」


 業火白炎がピクリと動き、新月の刃をはさんでいたハサミの力が弱まる。


「……いいだろう。なら、無駄な戦闘はここまでだ。ついて来い」


 言うや、業火白炎は新月を放すと、ハクバたちを先導するように走り去る。


「聞こえたな、ふたりとも。俺たちもいくぞ」

「了解」


 ハクバの指示を受け、ドクたちのトレーラーも業火白炎を追って走り出す。



 広州郊外の廃れた漁村。再開発が行われるらしく、住民はすでに立ち退いていて電気も通っていない。そんな真っ暗な道を二機のナイトメアとトレーラーがやってきて、コンクリートの建物のひとつに入って止まる。その一階部分は荷下ろし用の搬入口となっており、ナイトメアとトレーラーを隠すには格好の場所となっていた。


「ここならゆっくり話ができる」


 そう言いながら業火白炎のコックピットハッチから姿を現したのは、紛れもなくオルフェウス・ジヴォン。右目を眼帯で覆っているという変化はあるが、オズのコードネームでピースマーク最強のエージェントと言われた男だ。


「やっぱりあんただったのか、ピースマークのオズ……」


 新月のコックピットハッチを開き、その目でオルフェウスの生存を確かめるハクバ。


「オズ……。確かに俺はオルフェウス・ジヴォンだが、もはやピースマークの人間ではない」


 オルフェウスがトラックヤードのプラットフォームに降りると、ハクバもそれに倣う。


「オルフェウス・ジヴォン。あんた、3年前のマドリード決戦で死んだって話なんだが……」


 オルフェウスに近づこうとしたハクバが人の気配に気づく。他にも人がいることに警戒したハクバが辺りを確認すると、穏やかな声が聞こえてきた。


「おかえりなさい、オズ」


 プラットフォームの奥から姿を現した女性を目にした途端、さすがのハクバも驚きで声をあげる。


「あんたは……!」


 そこにいたのは、かつての神聖ブリタニア帝国第88皇女であり、3年前にマドリードで命をおとしたはずのマリーベル・メル・ブリタニアだったからだ。


「ただいま、マリー。ひとりにしてすまなかった」

「ううん。私は大丈夫。その方たちはお客さん? すぐにお茶を入れるわね」

「ああ。頼むよ」


 オルフェウスの言葉を受け、薄暗い奥の部屋へと戻るマリーベル。


「い、今のって……」

「ゆっくり話をしよう。お茶でも飲みながら、な」

フィリンピン海の深海をグラナードの潜水艦が航行している。そのブリッジのモニターにはハクバたちのいる広州辺りの地図が表示されており、廃れた漁村に光点が灯っている。


「ホノルルの次は中華か。奴は一体何を探っているんだ」


 グラナードは地図に灯る光点を見つめていた。



 オルフェウスに案内されてビルの二階へと赴くと、閑散としたフロアの中央にテーブルやソファが置かれている。ガスコンロや電気ランタンなどを見るに、オルフェウスとマリーベルはここを拠点にしているようだ。


「何もないところで悪いな」

「い、いえ」


 ドクとサトリは、促されるままソファに座り、向かいの一人用の椅子にオルフェウスが座る。ハクバは少し離れた暗がりのコンクリ柱の前にイワンを繋ぐと、そのままイワンとオルフェウスが見える位置に立った。


「座らないのか?」

「気に障ったのなら申し訳ないが性分でね。別にあんたを疑っているわけじゃないんだ」

「いいさ。エージェントとしては真っ当な考えだ」

「自己紹介が遅れた。俺はイザヨイという機関のエージェント、宗賀ハクバ。そっちはサトリとドク」


 サトリとドクが軽く頭を下げる。


「お前たちがイザヨイか。戦後に噂を聞くようになった組織だ。なんでも争いの火種になりそうな人間や組織を摘発しているとか」

「へえ。じゃあ、あなたたちは正義の味方なのね」


 そう言いながら戻ってきたマリーベルが、紅茶と茶菓子をサトリとドクの前に置く。


「へへ~、それほどでも~」


 褒められてにへらとだらしなく笑うサトリの脇をドクが小突く。ドクはどうしても、目の前で優しそうな笑みを浮かべるマリーベルのことが気になってしまう。


「それより、この方ってマリーベル皇女殿下ですよね? 獅子蛇戦争の後にマドリードでダモクレスを守っていた。僕、あの時のグリンダ騎士団との戦闘は中継で見ていました。皇女殿下はあの時確かに……」


 かつて、マリーベル・メル・ブリタニアは、悪逆皇帝と言われたルルーシュ・ヴィ・ブリタニア側につき、ダモクレス要塞を守る役目を担っていた。しかし、オルドリン・ジヴォン率いるグリンダ騎士団と一部のピースマークの傭兵が協力してマリーベルを討ったのだ。その様子は中継され、多くの人がその結末を目にしていた。だからこそ、ここで生きているマリーベルの存在に驚かされたのだ。ただ、当のマリーベルは他人の話をされているように困惑した顔をしている。


「そう殺された。オルドリン・ジヴォンによってな」


 ドクが言いよどんだことをオルフェウスがさらりと言う。


「それに、あんたもそのマドリードの戦いで命を落としたと裏の世界では話題になっていたが?」


 ハクバに話を振られ、オルフェウスがマリーベルの顔を見やる。その目はひどく優しくて、ひどく寂しそうだ。


「死んだと思っていたよ。俺もマリー自身も。だが、俺たちはこうして生きている。さまざまな偶然が折り重なったことでな」

「偶然……」

「ああ」


 オルフェウスが思い返すように虚空を見る。3年前のマドリードの夜、オルフェウスは妹のオルドリンに親友を手にかけさせまいと、ギアスを用いて妹の姿となり、マリーベルを討とうとした。


「偶然、マリーの胸に刃が届かなかったこと」


 マリーベルが胸に忍ばせていたマスクが偶然にもオルフェウスのナイフの刃を止めた。


「偶然、エルファバが受け止めてくれたこと」


 マリーベルが乗っていたエルファバが、偶然にも落ちていくオルフェウスとマリーベルを受け止めた。


「ピースマークの頭取が部下を派遣していたことも含めてな」


 ピースマークを取り仕切っていた頭取が、もしものことを考えてエージェントを派遣していた。


「頭取? ピースマークのボスがあんたたちを助けたってのか?」

「どうやらそうらしい。理由は聞いてはいないがな。だが、その偶然が折り重なったことで、俺は右目と右腕の感覚を」


 右目を眼帯で覆ったオルフェウスが右肩に残る大きな傷をさする。


「マリーは記憶を代償に生き残ったらしい」

「記憶を?」


 サトリやドクが一斉にマリーベルの顔を見る。


「ごめんなさい。私、本当は生きていてはいけないはずの人間なのに、その記憶すらなくて……」


 申し訳なさそうな顔をするマリーベルにかける言葉が見つからないサトリとドク。


「オルフェウス、あんたたちが生き残っていた理由は何となくわかった。しかし……」


 と、うな垂れるイワンを示すハクバ。ハクバたちの目的は、オルフェウスたちの生死の確認ではない。


「あんたたちがイワンの身柄を欲する理由はなんだ?」

「その質問を答える前にミスター・ハクバに聞いておきたい」


 あらためてハクバを見据えるオルフェウス。


「お前たちがイワンに聞きたい話というのは黒いグレン型のナイトメアフレーム、ピュアエレメンツGについてか?」

「っ!? あんたも奴さんを知っているのか」

「ああ。ピュアエレメンツGをイワンの元から奪ったのは俺だからな」

「あんたがあのナイトメアを……」

「そう言えば、さっきスヴォロフ博士も言ってたよ。ファントムに盗まれたって」


 イワンが業火白炎を見た時に呟いた言葉を思い出すドク。


「俺はある人物からの依頼でイワン・スヴォロフの元からピュアエレメンツGを盗み出した」

「その依頼人がピュアエレメンツGのパイロットってワケか。そいつの正体を教えてもらうわけには……」

「いかないな」

「だろうと思ったよ」

「だが、それ以外のことは教えてやる。その依頼人は追われている身でな。その追手に対抗する手段としてピュアエレメンツGが必要だった。そして、俺は依頼人の意志に賛同した。だから、協力したんだ」

「その意志ってのは?」

「自分が自分であるために戦うこと」

「自分が自分であるために? そんな難しいことを考えて戦ってたんだな。ますます奴さんのことがわからなくなってきたよ」

「それに、それならどうしてスヴォロフ博士の身柄が必要なんです?」


 盗み出した相手をさらう理由がどうしてもつながらないドク。


「ピュアエレメンツGを返すため、ってワケでもないですよね?」


 サトリもその理由が知りたい。


「まさかLDM計画と何か関係あるのか?」

「正解だ、ミスター・ハクバ。そこの男はLDM計画のもとで製造したナイトメアをリビングナイツという武装組織に供給していたんだ」

「リビングナイツ? 聞いたことのない組織だが?」

「ああ。俺もその存在を知ったのは、ピュアエレメンツGの奪取を依頼された時だ」

「つまりピュアエレメンツGを追っている奴らがそのリビングナイツ。そして、その供給を止めるためにイワンを捕える必要があったってことか」

「ああ。ただ、そいつは最近リビングナイツを抜けたみたいだがな」


 オルフェウスがイワンに水を向ける。


「あ、あそこは金払いが悪かったんだ。グラナードの奴め……」

「グラナード……?」


 イワンが苦々しげに吐いたグラナードという言葉に反応するサトリ。


「サトリ?」


 不思議に思うドクも気にも留めず、サトリはイワンのほうに駆け寄る。


「そのグラナードって、ジョゼフ・グラナードのこと?」


 珍しくイワンの胸倉を荒々しく掴み、顔を覗き込む。その怪しく光る左目を見た者は、自分の意思に反して真実しか答えることしかできない。


「あ、ああ。ジョゼフ・グラナードだ。もうブリタニアはないのに将軍を名乗っている変な奴だ」


 従順に答えるイワンの言葉に嘘はない。その答えを聞いて、サトリの手が力なくイワンから離れる。普段と様子の違うサトリを支えるハクバ。


「どうした、サトリ? そのグラナードを知っているのか?」

「うん……、知ってる。グラナードは……」


 いつも穏やかなサトリの顔が怒りと憎しみに満ちている。


「4年前にパパを殺した仇だから……!」

ep.08 END

注释

  1. 狮子蛇战争:《鲁路修R2》中,鲁路修派与修奈泽尔派·黑色骑士团联军进行的最终决战。
  2. 男oz88偶然1.png
  3. Type-X02-Z-01TX埃尔法巴正面图.png埃尔法巴:玛丽贝尔从第99代皇帝鲁路修那里获得的KGF试作机,经过定制成为专用机。以据点压制、防御的目的而开发,与鲁路修给予其亲信杰里米亚·哥德巴尔德的萨瑟兰·齐格在概念相同。在被称为帝国象征的兰斯洛特像人偶一样作为头部配置,可以窥见玛丽贝尔的真实意图。
  4. 男oz88偶然2.png