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【SSR】キミの為に、フルスロットル!
出镜角色
队长技能
魅せる、スピードの向こう側!:
所有演员的演技力提升20~72%
技能
演技力アップⅢ+:
自身的演技力提升17.5~63%
初期P.ゲージ上昇+:
公演开始时,获得24~102点Principal Gauge
(技能于5级解锁)
公演の獲得EXPアップ:
公演と協力公演の獲得EXPが17~30%増加
(技能于8级解锁)
隶属活动
茜差すメランコリック
登场时间
2025/8/1
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「キミの為に、フルスロットル!」配役
エレナ(レーサー):カトリナ・グリーベル
ルーチェ(レースクイーン):与那国緋花里
「キミの為に、フルスロットル!」
■第一幕
速く走ることだけに囚われていた私。
多くのカーレースで優秀な成績を収め、
いつしかアタシが優勝することが当たり前になってしまっていたレース界。
誰よりも速く走れる自信と比例して、情熱は消えていった。
周囲の羨望もすぐに熱を失い、いつしかアタシは孤独なレーサーになってしまった。
勝敗の行方が分かり切ったレースなんて、
未来が見える人生と変わらない。
ときめきも夢も希望も何もない。
ただ目の前にある道を、コースに沿って歩んでいくだけ……
誰がそんなレースを観たいと思う?
走りたいと思う?
気づけば、周りには誰も居ない。
なんでよ、なんで速いことで文句言われなきゃいけないのよ。
寧ろ退屈なレースをさせたって謝ってほしいくらいだわ。
最初、アタシはそんな周りに憤った。
けれど、その日をきっかけに落ちていった記録。
錆びついていく心のエンジン、周回遅れになっていくアタシ。
「あのっ! あなたはすごいレーサーなのに、なんでそんなに暗い顔をしているの?」
「は……? 誰、アンタ」
「あっ! 私、新人レースクイーンのルーチェです! よろしくねっ!」
そんな私の前に現れた彼女。
新人のレースクイーンなんて、初めは相手にしていなかった。
寧ろ、今のアタシにはこんなのしか寄ってこないってみじめになったくらい。
「おつかれさま! はい、タオル! 今日もすごく良い走り――」
「うるっっさいのよ!! 何が良い走りよ!!! いい加減、鬱陶しい!!
なんなのアンタ!!?なんでアタシに付きまとうの!!」
「……私は、あなたの走る姿が好きだから。だから、今……私はここに居る」
「アタシの走りが……?」
ずっと付きまとってきて、やれ水だのタオルだのと渡してくるルーチェ。
そんな彼女に、声を荒げると普段のお気楽そうな表情はどこへやら。
まっすぐ、アタシを見つめてくる。
「なら、お生憎様。アンタが見たアタシはもう居ない。
もう、アタシはあんな風に走れない。アタシのエンジンは錆びついてしまった」
「そんなことない! あなたのエンジンはまだ錆びちゃいないよ!
見たらわかるもん……!」
「アンタに何が分かるの……!!」
「だって、あなたはまだサーキットを見つめている!
それはまだ走りたいってことでしょ!? ……違うの?」
……そうだ、走りたい。
何もかもを置き去りにしたスピードの世界。
アタシはそこに戻りたいんだ。
「大丈夫、私は信じてる。 何があっても、私はあなたを応援するよ」
「……そんな、言葉聞き飽きたわ」
「それでも言うよ。あなたの心のエンジンがかかるその日まで。
だから、もう一度……もう一度だけで良い……」
まっすぐ、ルーチェはアタシの目を見つめる。
その瞳は、アタシの心をまっすぐ捉えて。
紡ぐ言葉は、アタシが忘れていたものを思い出させてくれた。
「――思いっきりのあなたの走りを見せて」
いつからだろう、評価ばかり気にするようになったのは。
いつからだろう、数字ばかり追うようになったのは。
……いつからだろう、勝つのが当たり前だなんて想い上がるようになったのは。
アイツは、ルーチェはあの後もアタシの応援をしてくれた。
それは今でもそう。
これから挑むのは、レーサーにとっては最高峰のレース。
アタシを見かけたレーサーの一人が鼻で笑う。
「オールドスターが……また周回遅れになりにきたのか?」
アタシの心はブレない。
寧ろ燃えている、かかっている……、
アタシのエンジンがフルスロットルで動いている。
今すぐに走り出したくてうずうずしているの。
「周回遅れになるのはアンタの方よ……今まで良い気にさせてごめんなさい?
望み通り、負かしてあげるわ」
「はっ、良い笑顔だ。
なら精々見せてみろ、お前の走りを」
啖呵を切って、スタンドの方を見やる。
ルーチェと目が合う。
なに嬉しそうに手、振ってるのよ……たく。
車内に入って、エンジンをかける。
排気音と馬力で上下に揺れる車体。
アンタが見せてって言ったんだからね。
だから、見せてあげる。
アタシのスピード……なにもかもを置き去りにするアタシの走りを。
踏み込むアクセル。
周囲の風景が引き延ばされる光景。
これだ、この光景だ。
アタシは、スピードの世界に戻ってきたんだ。
……聞こえるわけないけど、ありがとう。
ルーチェ……アンタが、アタシのエンジンをかけてくれて。
おつかれさま。
あっ、カトリナちゃん!
お疲れ様~!
あれ? どうしたの?
なんかボーッとしてるよ?
ううん、なんでもないわ。
ちょっと演じた役が身につまされて……。
(アタシが演じたレーサー、焦って周りを敵だと思って……、
寄り添ってもらって初めて、また走ることが出来た)
(まるで、日本に来たばかりのアタシみたい……)
あー、なるほど~! 確かに、今回のカトリナちゃんの役。
カトリナちゃんと同じでストイックだったもんね!
え……。
でも、誰かに頼ることも大事なことさ!
普段一緒に演じることはほとんどないけど、相談事があればいつでも話してね!
緋花里……ふふっ、わかった。
その時は、よろしくね。